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2022年の富士ヒルに向けてのトレーニング振り返り

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昨日の記事を書いた後に、TrainingPeaksだけでなくWKO5も使っていることを思い出した。去年の富士ヒルに向けてのトレーニングを、より詳細にWKO5で分析してみたい。ちなみにデータは私のもので、私はロードに乗り始めて5~6年目の40代後半男性である。外でも乗るが室内トレーニングのほうが多い。 まずは、CTLのグラフとmFTP (modeled FTP, FTP計測をしていなくても、WKO5では推定FTPを出してくれるが、その値である)、VO2 maxの推移である。modeled FTPといえど、少なくとも月に一度はZwftでFTP測定をやって確かめているので、まったく変な値になっているということはない。 次に、2022年1月から6月までのトレーニングの内容である。月ごとに各強度ゾーンの累積滞在時間を示した表である。強度の区分が若干分かり難いが、VO2 max power比で書かれている。おおよそFTPが81~82%あたりである(表の一番上にメモを付けた)。 これだけだと分かり難いので、エクセルに落としてグラフ化した。凡例T>80%は、VO2 max powerの80%以上の強度の滞在時間を示している。 VO2 max powerの80%(およそFTP)以上の強度の滞在時間が、二月から高くなり三月までその高さ。VO2 max powerの85%以上、90%以上の強度の滞在時間は三月で高く、四月五月も、一月二月よりは高い。 ここで一番上のグラフを見て欲しい。VO2 maxもFTPも、三月までは上がったり下がったりで上に抜けてはいない。それが、四月に入って五月前半ころに高値更新している。 ここからは考察だが、二月でFTP前後の負荷時間を増やし、三月に更にFTPより高い負荷の時間を増やしている。その結果が三月以降のFTPの伸びと四月以降の高値更新につながっているものと思われた。それが正しければ、FTPの自己ベスト手前くらいまではFTP近辺の負荷を増やせば何とかなり、それ以上にFTPを伸ばしたい(自己ベストを更新したい)のであればFTP以上の負荷を増やしていく必要があるものと思われる。

富士ヒルに向けての今年のトレーニングはL5を増やしてみる

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まず2022年の富士ヒルに向けてのトレーニングを振り返る。だいたい12月ごろから大会を意識してローラー練を増やしていったので、2021年12月から2022年6月1日までのデータを見ていく。 こちらがその期間のCTLのグラフ。2022年4月半ばにCTL 65付近になり、それから横ばい。 トレーニング負荷の累積も見てみる。12月からの6か月間でL4以上の負荷をかけたのは37時間だったので、一か月あたりは約9.25時間、一週間あたりは2.3時間。L5以上に区切ると、六か月で12時間で、一か月あたりは2時間、一週間あたりは30分。 2022年の富士ヒルを迎えた時のFTPは、たぶん235くらいであり、あまり満足していない。2023年の富士ヒルに向けては、もっと良い結果を残したいので、上記よりも量も質も高いトレーニングを積まざるを得ない。 トレーニングの量は単にCTLで考えるとして、質の部分をどうするか。これまでFTPが220を超したあたりから伸びが鈍化していたので、その辺りになったら積極的にL5以上の負荷のトレーニングを増やそうと思う。ひざに痛みが出ないか心配だが、トレーニング後のストレッチも念入りに実行してケアしていきたい。 過去にL4以下のトレーニングの量を増やしたことがあったが、減量はできたがFTPの伸びにはつながらなかった。つまり、大会が近くなり最後に減量したい時は、カロリー消費を増加させ、かつ故障を避けるためにL4以下のボリュームを増やすとよくて、そうでないとき(FTPを伸ばしたい時期)は同じTSS/CTLを積むにしても、より強度が高い練習が必要なのではないかと考えている。

2022富士ヒルクライム参戦記録

はじめに 2019年に参加して以来、三年ぶり二度目の富士ヒル参戦。あとで(たぶん来年)見返すためにも、記事化しておくことにする。 天候 週間予報や前日時点でも、当日の天候はあまり良くないことを覚悟していた。前日時点の予報では、ゴール地点の五合目付近は気温が8度前後で小雨しかも強風であり、この予報内容が大会参加の意欲を激しく削いでいた。ところが当日朝起きてみると、少なくとも5時時点ではスタート地点付近は雨が上がっていて(路面はウエット)、7時になるころには五合目付近の路面がドライになっていた様子(スタート地点で五合目の様子が中継されていたので、それを聞いて知った)。気温も、始終10度以上あったと思う。夏のウェアで問題なく参加できる程度ではあった。2019年はスタートからずっと小雨でゴール付近は普通に雨。超寒かった覚えがあるので、それに比べるとだいぶ天候はよい。 なお、前日の受付を夕方に行ったのだが、小雨がぱらついており寒かった。当日用は夏のウェアしか持ってきていなかったので、五合目行き荷物を預けずに出走せず帰ろうかと思ったほどだ。 当日朝(駐車場) 駐車場はカオス。運営本部も毎年カオスになる駐車場事情を改善しようとしてか、2021年大会では駐車場は予約制になっていた。ところが、私が予約した駐車場に行ってみると満車で入れない。近くの別の駐車場に行くよう誘導員に案内され、そちらに入れたので私は事なきを得た。これでは何のための予約か分からないし、たらい回しに逢ってしまった参加者もいると思う。 スタート スタートは昨年と同じ(2019年とは違う)スタート方式。あらかじめ決められたwaveなのだが、waveごとの一斉スタートではなく、各waveに30分ほどスタート可能時間枠が割り当てられている。自分のwaveに割り当てられている30分間の枠内なら、自分の好きなタイミングで走り始めていい。これは、実際自分が参加してみるとメリットが大きいと感じた。30分間もの出走可能ウインドウがあるので、スタート地点到着時間に関してそんなにシビアにならなくてもいい。 ゴール地点、下り ゴール地点は晴れていた。富士山の頂上こそは見えないが、山容もだいぶ見える。風も強くなく、日差しが少し暖かいくらいだ。ただ、下りは体が冷えるので、ウェアは五合目まで運んでもらった冬用のウェアに着替える。雨が降って寒かっ

ガジェットレビュー:Garmin Varia

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はじめに Garmin Variaを購入したので、ちょっとだけレビューしてみる。販売から結構時間がたっているので製品を熟知している方も多いと思うが、レビューしたくなるほど気に入ったのである。 Variaシリーズのメインの機能は後方からの自動車接近を感知し、それをサイコン上に表示させることである。接近車両を検知するセンサーのみ(リアライト機能なし)がVaria RVR315であり、リアライトと一緒になった製品がVaria RTL515である。また、リアカメラ機能も付けたVaria RCT715が2022年6月発売予定になっている。 内容物、マウント、装着 今回私が購入したのは、リアライト機能付きのVaria RTL515である( Amazonリンク )。個人的にリアライトに強いこだわりはないのと、315より515のほうがバッテリーの持ちもいいので、515を購入した。 まず、箱を開けてみると、本体のほか、マウントと充電用コードが入っている。充電はマイクロUSBである。マウントは輪ゴムで止めるもので、シートポスト形状に沿うゴム足を使って装着する。ある程度エアロなシートポストにもフィットするようなゴム足も入っている。 ところが私はこの輪ゴムで止めるやり方があまり好きではなく、したがって別売りのマウントを購入した。純正のものが売っていなかったので、TUSITAというメーカーの製品をAmazonで購入( Amazonリンク )。基本的に(エアロではない)円形シートポスト用の製品である。シートポストの太さに応じて、使うシムを選んで装着する。シムはゴムでできており、簡単には滑らない。私はカーボンシートポストを使っているので、この滑りにくいゴム製のシムが良かった。 シートポストは完全に垂直ではなく角度がついているのだが、このマウントはその角度を加味して、Variaができるだけまっすぐ後ろを向く(Variaが俯いたり天を仰いだ形にならない)ようになっている。 使用してみる 私のEdgeは、Edge 510Jである。若干古い製品だが、本家のHPでは 対応デバイス一覧 に含まれていたので安心してVariaを購入した。 Variaの電源を入れていれば、Edgeからはスムーズに認識できたので、何のトラブルもなくペアリングができた。実際使ってみたときの映像は、さすがに写真を撮っていないので、マニ

Rattlesnakeってどうなの?

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はじめに TrainerRoadのメニューであるRattlesnakeが、比較的負荷が少ない(疲労が残りにくい、クリアしやすい)メニューとして注目されている。実際やってみたので、その感想と効果に関しての考察をしてみたい。 メニューの具体的内容 WUから始まって、メインパートはFTP 140% 1分のブロックから始まり、Onが30秒レストが15秒のリピートが続く。OnはFTPの110~120%で、だんだんと負荷が下がっていく。Rattlesnake +1, +2となるにつれ、リピートの回数が増える。下記はRattlesnake +2の場合である。 Rattlesnake +2 実際にやってみて FTP 140の部分は地味にキツい。たったの一分だけど、4セット目になるとかなりツラい。続くFTP 120%の部分は30秒と時間も短いし、レストも挟まるし、そんなにツラくはない。ただこれも、setを重ね疲労も溜まってケイデンスが上げれなくなると、だいぶツラくなる。 が、ツラくなると言っても、ゴルビーほどではない。ゴルビーはクリアできない日のほうが多いが、Rattlesnakeは基本的にはクリアできるメニューだと思う。 効果のほどは 数年前に流行ったCarson +2というメニューを覚えている人も多いと思う。SST (med)よりもツラくなく、効果は同等以上とのフレコミだったが、個人的にはCarson +2ではあまりFTPが伸びなかった。 それを考えると、VO2 Max領域もshort intervalに逃げずに、ゴルビーやらなければ効果は限定的なのかもと思っている(もしくはVO2 Max強度の3分On/3分Offのメニュー)。 が、FTP領域鍛えるのとVO2 Max領域を効果的に鍛えるのに効果的なインターバルのデザインは異なるかもしれない。実際に、五分のOn/Offのメニュー(ゴルビーのようなものと思う)よりも、Rattlesnakeのようなshort intervalのほうが、VO2 Max領域の向上には良いとする研究結果もあるようである。 最後に 向こう数か月はVO2 Max領域のトレーニングをRattlesnake一本に絞ってみようと思う。実際やってみて、メニューの有用性を確認するしかないかな。 ただ、メニューの難易度や疲れの残り方もゴルビーとは比較にならないので、Rat

Wahoo SYSTM(旧Sufferfest)

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はじめに SufferfestがWahooに買収され、SYSTMと名前が変更になりました(半年ほど前かな)。名前だけでなく、変化した部分もあるので紹介します。 アプリ これまでSufferfest使っていた人には、新しいアプリへのアップデート案内があったと思いますのでスムーズに移行できていると思います。これから始める人は、SufferestではなくWahoo SYSTMの名前で検索しないと見つからないかもしれません。アイコンはこんな感じです。Sufferfest同様、iPhoneのアプリも、PC用のアプリもあります。 Wahoo SYSTMのアイコン 変化した部分 では、SYSTMになってどう変わったか、これまで使ってきて気が付いた点を共有しようと思います。 トレーニングメニュー選択がしやすくなった。まず、どのスポーツカテゴリのメニューをやるか選ぶ画面がこれ。 スポーツ種の選択画面 とはいえ、私はほぼサイクリングしかやらないんですけど(時々ヨガ)。サイクリングを選ぶと、メニューをカテゴリなどで絞り込むことが出来る。これが結構使いやすく、メニュー選択がとてもやりやすい。 メニュー選択画面 FTPテストなどであれば、Fitness Testのカテゴリを選べばすぐに探せるし、ビデオのあるなし、鍛えたいパワーゾーン、メニューの長さ、でも絞り込みが出来る。これまではソート機能しかなかったが、複数の項目で絞り込みをかける場合は、今のほうが断然使いやすい。 変わっていない点 メニューの内容はSufferfest時代に存在していたものは、おそらくすべて存在している。メニュービデオの出だしの映像が少しかっこよくなった(下記はGOATの開始画面)のと、ひょっとすると音楽も一部変わっているかもしれない。 メニュー開始画面(これまで) メニュー開始画面(新) そして地味に便利なカレンダー機能は健在。 カレンダー画面 もちろんトレーニングプランを、オンデマンドで自動で作ってくれる機能も健在。 トレーニングプラン自動作成画面 トレーニングは自分で作ることもできる。その際は、メニュー選択してカレンダーに登録していく作業を日数分やるだけ。 その他の使用感も、これまでのSufferfestと何ら変わりはない。あの独特な世界観も健在だし、もちろんFTPではなく4DPをベースにしたトレーニングシステムで

Nine Hummers : Sufferfestメニュー紹介

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はじめに Sufferfestのトレーニングメニュー紹介。お気に入りをいくつか紹介していこうと思う。 Nine Hummers VO2 Max powerを鍛えるトレーニング。VO2 Max powerというと5分全力走の平均パワーなので、コンディションが良ければ5分より短いエフォートなら出来る…はず。とは言え、5分に近いエフォートをやらされても何度もリピートできないので、トレーニングメニューとしてはだいたい3分前後で組んでいるものが多いと思う。で、SufferfestのNine Hummersは、これ。 VO2 Maxだけでなく、Threshold(閾値)レベルのエフォートも込みでメニューが組んである。不思議なもので、VO2 Maxのエフォートの後にFTPのエフォートをやるとこれがまた楽なのだ(・・・最後の30秒は結構きついけど)。  メニュー全体として、一時間より少し短い程度で終わる。IF 0.92、TSS 82のメニューなので、楽なわけではないけど時間が短い(一時間未満)ので何とかこなせる感じ。 強度設定 ちなみに、Sufferfestは4DPでトレーニングメニュー中の強度を決めているわけだけど( 4DPについてはこちら )、その強度を調節できる機能がある。昨日のメニューの疲れが残っているから今日は少し軽くしたい時などに使える。しかも、プロファイルの特定のパワーゾーンだけを調節できるので、今日はスプリント強度のところだけは強度落としたい、ということもできる。 これは便利だ。